大学デビューって何?

2020/5/1

この先を読む前に

 我ながらとんでもないタイトルつけちゃいましたね。というのも、こんな記事を書いている人間は、全然大学デビューという言葉にふさわしくない人間だからです。たぶん、いや確実にもっとふさわしい人間はいるのでしょうが、まあそこは許して下さい。

 なら書くな? まあまあ、いいではないですか。だってこういう言葉にふさわしい人はこんな記事を読まなくてもごく自然に大学デビューできるんです。だからこの記事を読む人はきっと大学デビューに不安を抱えていたり、ちょっと躓いたような気がしたり、そんな気持ちを抱えている人に違いありません。ならちょっとこの言葉にそぐわないくらいの人が書く方がいいでしょう(暴論)。

 という訳で、ここに書かれるのは参考になる確率5%くらいの駄文です。もう私は大学デビュー成功したわ~っと思っている人はそれが正解なのでどうか惑わされることがないようにお願いしますね。

デビュー?

 さて、この大学デビューという単語は様々な場所で聞きます。大学に入ってそれまでの自分とは違う自分になるというのは何だかすごい甘美な響きを持っていますよね。気持ちは分かります。今年は色々あって出鼻をくじかれた感じの人も多いとは思いますが、それでも期待に胸を膨らませていることでしょう。それ自体は素晴らしいことです。そして、その期待は決して報われないものではありません。

 でも一つだけ知っておいて欲しいことがあります。それは「あなたは別に何も変わらない」ということです。変わるのは周りの環境であってあなた自身ではありません

 これは意外と難しい感覚です。例えば高校の部活。確かにあなたが好きな団体を選んだかもしれませんが、それでももしあの先輩がいなかったら、あの出来事がなかったら、と言われたら全然違う今の自分を思い描くはずです。ひょっとしたら医学部にも入っていなくてこの記事を読むようなこともなかったかもしれません。その時期はあなたの人格が出来上がる時期なのです。どういう友達とどういう関係を築くかであなたの人格そのものが変わってしまうという良くも悪くも特別な時期なんですね。ですが、あなたはもうその時代を過ぎてしまったわけです。別に100%絶対に変わらないなどと主張するつもりはありませんが、あなたの人格の大半は既に決まってしまっているのは間違いないでしょう。

 でも実際に先輩を見たことのあるあなたは少し疑問に思うのではないでしょうか? 彼らが高校時代から変化していないなんて考えられないと。はい。確かにそれはその通りです。ですが、変化の本質は人格そのものではなく行動だけなんじゃないかと私は思っています。真実を確かめることは難しいでしょう。ですが、そう思った方が楽に先輩のように大学生っぽい(より大人っぽい?)振る舞いができるのではないかとそう思っています。

 まあ、何が言いたいかと言うと、あなた自身はもう変えることはできないけど、振る舞いは変えられるということです。

 大学デビューで振る舞いを変えるのはどんどんやりましょう。いいと思います。実際に色々な人がそうしています。私自身も(たぶん)そうです。でも、自分の本質って奴はそう簡単には変わらないものなんですよね。ですからデビューという響きに惑わされて変なところで「デビュー」しないで欲しい。まあ、それが私の言いたいことです。

自分って何でしょうね?

 ここまで滔々と語った訳ですが、実際この自分って何でしょうね? 実際のところ私もよく分かってません。

 でも具体的にするなら自分が何を好きか、何をしたいか、そこら辺だと思います逆に違うと思うのは誰かに評価されることとか、人気なものとかそこら辺でしょう

 例えば最近は大分マシになってきましたが、やっぱりまだ二次元コンテンツというのは地位が低い傾向にありますよね。アニメを知っているよりはバラエティに登場する芸能人の名前を知っていた方がいい。ボカロの話をするよりは音楽番組の話をした方がいい。私自身のバイアスがかかりまくった具体例チョイスですが、これは一般的に言えると思います(私がこういう傾向が好きじゃないというのはきっちりとここで明言しておきたいところですが)。

 しかしそれでも、一般的事実とあなた自身の趣味嗜好は全く別問題な訳です。私も先輩の言葉のままにさる有名な音楽番組の視聴を習慣にしようとしてみました。でも結果は無理でしたね。アニメはちゃんと毎週何話でも見るのに、一週間に一回だけのこの番組はとうとう定着しませんでした。好きな物なんてそうそう変わらんのです。

 でも、私は大学ではあんまり二次元コンテンツの話はしません。持ちかけられれば喜んで応じるでしょうが、自分からその話をすることはしません。それは何となくマナーだと思ってます(もちろんこんなマナーくそくらえだと思ってますが)。そういう振る舞いをしているわけですね。ですが、家に帰ればちゃんと毎週数時間を二次元コンテンツに費やしている。

 みんなこんなことやってるかもしれませんが、敢えて言っておきましょう。これが自分の本質と振る舞いの違いだと思っています。

 大学生(特に必修の多い医学生)は大学の授業も本分の一つです。という訳でそういう例も出してみましょう。最近はチームワークがどうとか問題解決型学習がどうとか言って他の人と協調させられることも珍しくありません。こういうとき、グループ内では如実に興味の違いが現れてくるものです。ですからあなたの興味が他の人たちと微妙にずれていることもあるでしょう。もしそうなったら一回自分の考えを言ってみて、周りの乗りが悪かったらその人たちの興味に合わせるのが吉です。そこで無理に我を通すと嫌われますからね(経験者が言っているのですから間違いありません)。でも、だからと言ってあなた自身が心の中に抱く興味を変える必要は全くないんです。好きなことを追究しなければ、自分の価値なんてなくなってしまいますからね。そういうものは持っておくようにしましょう。そしてもちろん、この例でいえば、グループ全体で決めた内容を調べるのもためにならないわけではありません。このような機会がなければ触れもしないようなものに触れられる機会なのですからね。

私の失敗談

 今まで大分他人事な話をしてきました。でもまあふわふわしてしまうのは本意ではありません。逃げてもしょうがないので、書きましょう。私の失敗談です!

 ざっくり言えば、大学に入ったばかりの私は調子に乗っていました。大学デビューで浮かれて何でもできるような気がしていたんですね。しかもそれが他人に評価されると信じていたわけです。何と救いようのない…

 授業では最前列に座って、それが終わると図書館に突入し本を読むかword(とBGM用のYouTube)と向き合うか。そんな私が格好いいと思ってたわけです。もちろん本は好きでしたけど、その目的がいつの間にか他人に評価されることにすり替わっていたわけですね。そして、そんな傲慢な調子だからディスカッションとかに意気揚々と突入しては他人に迷惑をかけ自己満足に浸ることになる。何て嫌なやつでしょうか。今となっては完全に黒歴史です。

 しかも救いようがないのは、ちょっと孤立気味なのは何となく察していたことです。私自身も幸せではなかったんですね。全く誰得なんでしょうか、この振る舞い。今考えれば変に自分を大きく見せようとして勝手に苦しんでいたと分析できますけど、当時はそんなことに気づくはずもない。まだ足りないとさらに暴走するわけです。それでさらに孤立気味になっていく。ただの悪循環ですね。

 そんな私が少しでもまともな方向に舵を切れたのは入った部活の先輩のお陰です。先輩の方々の「大人な」振る舞いを見て、愚かな私もようやく気付いたわけですね。こういう虚飾意味ないな、と。当時のそんな調子の私にも愛想を尽かさずにしてくれた先輩方には感謝しかありません。

 幼稚な話ですけど、大学デビューっていう響きに圧倒された私はこんなもんだったわけです(人格が修養できている皆さんには当てはまりませんよ)。

彼氏だとか彼女だとかの話

 さて、ここでちょっとだけ付け加えましょう。大学デビューといえばこの話などとも言われたりしますからね。共学の皆さんはそうでもないかもしれませんが、男子校出身者の大半にとっては特にそういう傾向があるのかもしれません(そうじゃなかったらすみません)。なのでこの話をちょっとだけ。

 さて大学デビューで浮かれていた私ですが、当時の私はこういう話とは縁遠い存在で、学年内でのそういうごたごたにも興味はありませんでした。ゴールデンウィーク前ごろに最初のカップルができ始めるとか、夏休みには結構空中分解しているだとか、噂は聞こえてきましたが、私はそれに距離を置いたままだったわけです。でも今思えば、おそらく興味が無かった訳ではないんですよね。自分がダメ人間なのはどこかで分かっているからアプローチして断られるのが嫌だったんでしょう。プライドが私をがんじがらめにしていたわけです。

 でもまあ、そんな私にも変化が訪れたわけでして。それはちょうど私が自分の愚かさ加減に気づいた頃でした。様々な優秀な方々にコテンパンにされて、自分の虚飾が剥がれ落ちていた時期です。その時の出会いで私が連絡先を交換できたのはきっと、ちゃんとコテンパンにされていたからでしょう。断られたらどうしようとかそういう余計な虚飾は働かなかったわけですね。お陰で私は虚飾抜きの自分を見つめ直せたわけです。これ以上話しても仕方がないので切り上げますが、まあ虚飾は良くないという結論だけは受け取って頂きたいなと思います

 彼氏だ彼女だって言っても、結局は他の話と同じで人間関係の一形態に過ぎません。変な「大学デビュー」さえしなければ、結果はなるようになるわけです。ここで偉そうなことを書いている私も、こんな話が出来ているのは神が振ったサイコロのお陰でしかないでしょう。ですからそんな大層なことは言えませんし、言うつもりもありません。ですが、変な力の入った「デビュー」をして後悔するようなことはして欲しくないなとそれだけは思っています。私はたぶん一年近く無駄にしました。そういうもったいないことをして欲しくないなとそう思ってこんなセルフ晒しみたいな文章を書いている訳です。

最後に

 さて、私の文章は皆さんにはきっと読みにくいものだったと思います。しょうもないなと思うところも多かったでしょう。でもここまで読んでくれたあなたにはきっと、何か思うところがあるはずです。

 という訳で最後に私の言いたいことをより素晴らしい形で表現してくれている作品がありましたので紹介させて頂きます。『四畳半神話大系』という作品です。

 今のご時世。動画配信サービスを利用している方も多いでしょう。もし暇があるということでしたら、ぜひ検索してみてください。このような文章では比べるのも恐れ多いですが、きっとこの文章より遥かに多くのものをもたらしてくれることでしょう。

 では、最後までお付き合い頂きありがとうございました。

 あなたのこれからの大学生活が有意義になることを祈って。

 

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