東北大医学生の入学当初

こんにちは、貝(カイ)です。

フリーライターとしてUNI-TREATに参加したのですが、フリーライターって略すとフリーターみたいでなんか嫌ですね。実際コロナのせいで随分フリーな日々を送っているのですが……。

これはフリーターの画像です。
まあ、医学部2年生で「就職」のことを考えていたら十分真面目なんですけどね。
僕は全く考えてないです。

・入学当初の感想

入学して1年が経ったわけですが、皆さんは充実してますか。
1年という年月は随分短いもので、気が付けば2年生になっていました。
思えば、小学校の校庭で走り回っていた頃は1分1秒が無限大でした。
授業中も退屈で仕方なく、隣の席の児童と騒いでいたのが懐かしいですね。

……まあ今でも授業は退屈です。しかし僕らは「寝る」という術を得たわけです。

突っ伏して寝ればすぐに授業が終わります。教授にとっても騒がしくないので幸せです。Win-winの関係ですね。いつから僕らって授業中寝るようになるんでしょうね。不思議ですよね。

とはいえ、入学当初は誰しもフレッシュマン。授業を真面目に聞く意志はあったんです。いや誰に言い訳しているのかという感じですが、それはやっぱり自分に他ならないのです。

親に学費を払っていただき、入学選抜で他人を蹴落として、社会の皆々様に全力でご奉仕すべき我々医療従事者は学問を窮理せねばならない……という強迫観念。

圧倒的な正論です。

しかし、やらされてやることは結局長続きしないのです。すぐに辞めてしまうのです。

単位をとることが至上命題、じゃあ教科書の難題の意味は何だと言いたくなりもするわけで。結局怠惰に身を任せて生きている気がします。

・入学当初の話:研究室

さて、入学当初に何かやりたいことがあったのか。皆さんそれぞれあると思うんですよね。部活でもいいし、バイトしまくって遊び惚けるのも全然いいでしょう。

或いは恋愛するぞと意気込んで黒歴史のページを増やすのもまた一興です。

僕が選んだのは「研究室」でした。

多くの医学部には、一定の期間基礎系の研究室に配属されて実験させられるという謎の文化があります。僕の通う東北大学も例外ではないのです。

何せ大学の主義主張が「研究第一」なのです。ついでに人命第二ともまことしやかに囁かれ、ブラック企業大賞にノミネートされたこともあるようです。

当時2013年僕は中学1年生でした。

ノミネートされているのは企業ばかりなのに、燦燦と輝く「国立大学法人」の名前に爆笑した記憶があります。

僕は神奈川の出身で、東北大がそこまで身近ではなかったため、思えばそのニュースが第一印象だったという覚えすらあります。それが今や自分がその大学の学生をやっているわけで、人生何が起きるか全くわかりませんね。

とはいえ僕はブラックが大好き(やりがいを感じられる限り)なので、1年生の6月くらいから研究室に通い始めたわけです。

(これはラボの夜桜です。清涼剤になれば。)

大学に来る目的は当時これくらいしかなかったので、ひたすら通い続けました。

基本的な手技、研究室が得意とする実験手法、そういう諸々の基本的なことをマスターするべく放課後は日付が変わるくらいまで通う日々が続いていました。今はコロナの影響で一端停止していますが、結構鍛えてもらっています。

勿論、ビギナーのひよこちゃんですが。謙虚でも卑屈でもなく、知識も経験もないことを痛感することばかりです。

・入学当初の話:バイト

入学当時は他にもいろいろやりたいことがありました。実はこんな適当な人間でもバイトをやろうと思い立ったんですね。長期雇用の関係性が面倒だったので日雇いバイトに応募しまくったのですが、全て撃沈しました。

おかしい。

もしかしてこれは偽サイトか?と思ったのですが、偽サイトではありませんでした。中高男子校だったので、「もしかして中高男子校だとバイトにすら採用されなくなるのか?」とも思いました。

コミュニケーション能力が欠如してますからね。仕方ないですね。(でも多くの男子校出身者は癖があるだけでまともなんです……)

そうこうしていると、大学の友人からとある新設の塾の求人を紹介されました。
時給も良く、とりあえず応募して試験を受け、見事通過。やっぱり男子校出身者は塾くらいでしかバイトできないんでしょうか……。

さて、採用されてみると、驚くべきことに講師が全員「男」なのです。事務の女性2名も(いろいろあって)すぐに辞めてしまい、職場には男子学生が溢れかえる疑似男子校が出来上がっていました。原点回帰ですね。

しかし新設の塾ということもあり生徒がなかなか集まりません。

そこで、「じゃあYoutubeに動画を投稿しよう!」という唐突な塾長の思い付きにより見事youtuberデビューすることになりました。

チャンネル登録よろしくお願いします!!!

……とはいきませんでした。

驚くべきことに、誰も動画編集のスキルを持っていなかったのです。「思い付きすぎるだろ頭大丈夫か?」と思わないでもなかったのですが、動画の分の報酬はちゃんといただけたので特に何も不平は言いませんでした。バイトなどその程度の帰属意識しかもっていないのです。

バイトにしろその他の労働にしろ、自分と雇用主を結ぶのは金銭的な契約だけですからね。変に温情とかを感じてもロクなことがありません。金銭もやりがいにも満足できないならさっさと辞めた方がいいのです。

さて、この塾も気づけばそこそこ生徒が集まるようになり、僕としても仕事が増えたので万々歳だったのですが、このコロナの影響で今やオンライン授業に完全移行しました。

しかし講師は出勤せねばならず、いやいやオフィスに向かうわけです。

ここで誤算が。相手の生徒さんは自宅で受講するので、必然的に保護者の方もご家庭にいるわけです。すると、授業を保護者の方に見られてしまうわけです。

これは不味い。というのも、僕は事前準備を30秒くらいしか行わず、全て”その場の即興”で喋って授業しているので、知識ある大人が見れば「適当すぎるだろ…」と絶句しかねないようなクオリティなのです。

……などと心配していたのですが、しかしこれは杞憂でした。授業が始まり親御さんが様子を見に来た瞬間、生徒さんがブチ切れて「いいからお母さんはあっちいってて!!!!!」と絶叫。画面の向こう側では壮絶な親子喧嘩が勃発していました。思春期ここに極まれり。

遠隔なので止めることもできず、ホワイトボードの前で口をポカーンと開けてひたすらに嵐の過ぎ去るのを待つのみでした。お陰で実労働時間が減ってハッピーでした。

やはりコロナのせいで親子の関係も悪くなってしまうのでしょう。全てコロナが悪い。

皆さんもご家庭の平和維持活動に勤しんでください。

大学生にもなればお父様お母様も見た目には老い始めてくるでしょうが、彼らは戦闘力ではなく学費53万という手綱で僕らを縛り付けているのですから……(私立はもっと高額でしょうし)。

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