映画的教養 ~アメリカ映画編~

2020/4/25

 大学生になってから自由な時間も増えて趣味に映画鑑賞を選ぶ人も多いと思います。

僕の体感でも、中学、高校の時は映画の話をしても付き合ってくれる人が全然いませんでしたが、大学に入ってからはかなり増えた気がします。

 映画鑑賞において、映画館でやってる最新作を見たり有名作を観るだけでも十分楽しめますが、「映画を楽しむ」だけでなく「映画を理解」したいと思った場合は映画史について知っておく必要があります。映画史を知っておくと、現代の映画がよりわかるようになる、次見る映画が見つかりやすくなる、などのメリットがあります。そこで今回は教養として知っていれば楽しめる映画史を主な作品とともに少しずつ書こうと思います!

アメリカ映画編

アメリカ映画は昔から今日まで量も質もレベルが高く皆さんも少なからずみている人が多いと思います。映画ではクラシック音楽(バロック、古典、ロマンなど)のように時代によってジャンルの潮流がありますが、アメリカ映画は流れはあるものの厳密にはそれに縛られてはいません。

19101920`s サイレント時代

映画が発明された初期の頃はドキュメンタリーのようなものしか存在していませんでしたが、次第にフィクショナルなものが作られ始めます。

現代の映画でも用いられる映画文法(カメラの構図や編集法など)

が生み出されたのもこの時期です!

 

D W グリフィス 『國民の創生』『イントレランス』『散り行く花』

チャーリーチャップリン 『黄金狂時代』『街の灯』『モダンタイムス』『独裁者』

1930`s スタジオシステムによる黄金時代

この時代は映画スタジオが俳優、監督、製作者などを囲い込み自社所属にしていたため高クオリティーの作品を安定して制作していました。

ビリーワイルダー 『サンセット大通り』『お熱いのがお好き』『アパートの鍵貸します』

フランクキャプラ 『或る夜の出来事』『オペラハット』『スミス都へ行く』『素晴らしき哉人生』

ウィリアムワイラー 『嵐ヶ丘』『ローマの休日』『ベンハー』

ジョージキューカー 『風と共に去りぬ』『フィラデルフィア物語』『ガス燈』『スタア誕生』『マイフェアレディ』

アルフレッドヒッチコック『汚名』『裏窓』『めまい』『サイコ』『鳥』

1940`s フィルムノワール

一匹狼の主人公がファムファタールと呼ばれる悪女に巻き込まれながら強大な敵に立ち向かい潰される、と言う内容の映画が流行った時期。

ハワードホークス 『暗黒街の顔役』『赤ちゃん教育』『コンドル』『三つ数えろ』

ジョンヒューストン 『マルタの鷹』『黄金』『アフリカの女王』

オーソンウェルズ 『市民ケーン』『偉大なるアンバーソン家の人々』『上海から来た女』『フォルスタッフ』

19401950`s ウエスタン

この頃の主流は西部劇でした。

 

ジョンフォード 『駅馬車』『怒りの葡萄』『捜索者』

19501960`sミュージカル

古き良き50年代では観客に夢を見せるミュージカルが大量に作られましたが、スタジオで制作される形を取り、ハッピーエンドの多いミュージカル映画ブームは、ロケ撮影メインで、社会問題を扱った『ウエストサイド物語』の登場によって終焉に向かっていきました。。。

ヴィンセントミネリ 『巴里のアメリカ人』『バンドワゴン』『恋の手ほどき』

スタンリードーネン 『踊る大紐育』『雨に唄えば』『パリの恋人』

ロバートワイズ 『ウエストサイド物語』『サウンドオブミュージック』

1960 1970`s アメリカンニューシネマ

50年代までは善が勝って悪が負ける映画が主流で、観客に夢と希望を与えていました。

しかし、ベトナム戦争の泥沼化により国民の間で政府への不満が高まります。

今まで存在した単純なヒロイックな物語は求められなくなったのです。

(〇AR〇ELに怒られそう)

そんな中、反体制的な主人公が、政府や組織などの体制側に反抗するが最後は潰される、というストーリーの映画が作られ始めます。アメリカンニューシネマの時代の到来です。

シドニールメット 『十二人の怒れる男』『セルピコ』『狼たちの午後』『ネットワーク』

ロマンポランスキー(アメリカ時代) 『ローズマリーの赤ちゃん』『チャイナタウン』

アーサーペン 『俺たちに明日はない』『小さな巨人』

ジョージロイヒル 『明日に向かって撃て』『スティング』

サムペキンパー 『ワイルドバンチ』『わらの犬』『ビリーザキッド』

マーティンスコセッシ 『ミーンストリート』『タクシードライバー』『レイジングブル』『グッドフェローズ』『ギャングオブニューヨーク』

19701980`s 大作主義とミニシアター系

前年までのアメリカンニューシネマからの反動で、以前までの観客に夢とロマンを与える大作映画が復活します。

また大作主義とは真逆に低予算の良質な作品も増えました。

この復活は1976年の『ロッキー』からという説も!?

ウッディアレン 『アニーホール』『マンハッタン』『カイロの紫のバラ』『ハンナとその彼女』『ミッドナイトインパリ』

スティーブンスピルバーグ 『激突』『ジョーズ』『未知との遭遇』『レイダース』『ET』『シンドラーのリスト』『ジュラシックパーク』『プライベートライアン』

フランシスフォードコッポラ 『ゴッドファーザー』『ゴッドファーザーPart2』『カンバセーション』『地獄の黙示録』『ゴッドファーザーPart3

ジョージルーカス 『アメリカングラフィティ』『スターウォーズ』

ブライアンデパルマ 『キャリー』『スカーフェイス』『アンタッチャブル』

ジョンヒューズ 『ブレックファストクラブ』『フェリスはある朝突然に』

リドリースコット 『エイリアン』『ブレードランナー』『グラディエーター』

ジェームズキャメロン 『ターミネーター』『ターミネーター2』『タイタニック』

1990`s 新世代

この時代から現代にかけては、大学で映画を学んだり、古今東西の映画を浴びるようにみた監督が作る多様な映画が登場。

この辺りから皆さんがよく知ってるような映画のタイトルも出てくると思います!

デヴィッドリンチ 『イレイザーヘッド』『エレファントマン』『ブルーベルベット』『ワイルドアットハート』『マルホランドドライブ』『インランドエンパイア』

クリントイーストウッド 『アウトロー』『許されざる者』『ミリオンダラーベイビー』『アメリカンスナイパー』

コーエン兄弟 『赤ちゃん泥棒』『ファーゴ』『ノーカントリー』

クエンティンタランティーノ 『レザボアドッグス』『パルプフィクション』

デヴィッドフィンチャー 『セブン』『ファイトクラブ』『ソーシャルネットワーク』

クリストファーノーラン 『メメント』『インセプション』『インターステラー』『ダンケルク』

アメリカ映画は観るための媒体も多く、英語なので他言語に比べ観やすいと思います。

次に観る映画に迷った方はこの記事を参考に新たな作品を探してくれたら嬉しいです!

また、最後に記述した1990年ごろの映画監督は今日でも新しい作品を作っているので劇場で最新作を観に行ってみてください。。。。!

次回はフランス映画編です!

それではこの辺で。

 

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